【宝塚市の歯医者】歯磨きと歯科のクリーニングはどう違う？

皆さま、こんにちは。
宝塚市東洋町の歯医者【宝塚いしもと歯科】です。

毎日歯を磨いていれば、むし歯や歯周病になることはないとお考えではないですか？
じつは、歯磨きをしていてもむし歯や歯周病になることはあります。

実際に、歯科疾患実態調査によると、1歳以上で毎日歯を磨く方の割合は97.4%、毎日2回以上歯を磨く方は79.2%と非常に高く、歯磨きの習慣が身についているといえます。
けれども、25歳以上の80％の方が永久歯のむし歯にかかった経験があるのです。

むし歯だけでなく、歯周病に関しても同じです。
15歳以上の47.9％、つまり約2人1人が、進行した歯周病の症状を有しています。
歯磨きの習慣が身についていても、むし歯や歯周病にかかる方は非常に多いというのが現状なのです。

参考：厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査結果の概要」表7、表19、表23より >

残念ながら、ただ歯を磨いているだけでは、むし歯や歯周病を完全に予防することはできません。
毎日の歯磨きの精度を高めて、定期的に歯科のクリーニングを受けることで、予防の効果を高めることができます。

石本院長

経歴
清風高校卒業
北海道医療大学卒業
神奈川歯科大学歯学部附属病院にて臨床歯科研修
神奈川県大手医療法人にて勤務
静岡歯科勤務
医療社団法人愛誠会東初富アモール歯科クリニックにて分院長として勤務
宝塚いしもと歯科開院

医院名：宝塚いしもと歯科
所在地：〒 665-0032
兵庫県宝塚市東洋町５−３
万代東洋町店の敷地内

Contents

1 歯磨きで落とせない汚れを落とすのが歯科のクリーニング
- 1.1 歯科のクリーニングを受けるメリット
- 1.2 歯科のクリーニングの種類
2 毎日の歯磨きは「予防」の基本
- 2.1 歯磨きが必要な理由
- 2.2 効果的な歯磨きのポイント
3 歯磨きと歯科のクリーニングの併用で健康な状態を維持しましょう
4 むし歯や歯周病の予防は「宝塚いしもと歯科」にご相談ください

歯磨きで落とせない汚れを落とすのが歯科のクリーニング

歯科医院では、むし歯や歯周病の治療だけでなく、予防のためのクリーニングも行っています。
ご自身で行う歯磨きと、歯科のクリーニングでは落とせる汚れに違いがあり、どちらかだけでは不十分なのです。

歯科のクリーニングを受けるメリット

歯科のクリーニングでは、専用の器具や薬剤を使用して、歯磨きで落とせない汚れを落とします。
食べカスや歯垢は、歯磨きでも取り除くことはできますが、

・細菌が繁殖して固まったバイオフィルム
・歯垢（プラーク）が石のように固まった歯石

といった汚れは、歯磨きでは落とすことが困難です。

バイオフィルムや歯石は、むし歯や歯周病の直接的な原因です。
歯科のクリーニングでそれらを取り除くことで、お口の中を清潔に保ち、むし歯や歯周病にかかるリスクを大幅に減らすことができるのです。

また、お口の中が清潔になることで、口臭の改善や予防といった効果も期待できます。
歯垢や歯石には細菌が含まれています。
細菌がタンパク質を分解する過程で、「ニオイ」が発生するのです。
歯磨きだけでは歯石は取り除くことはできないため、歯石が原因となっている口臭を予防するためには、歯科のクリーニングが必要です。

さらに、歯科のクリーニングによって、口元の審美性を高めることができます。
なぜなら、クリーニングでは、着色汚れも取り除くことができるからです。
ただし、歯のクリーニングの目的は、歯の表面に付着した汚れの除去です。
歯を白くしたい方は、クリーニングに加えて、歯科のホワイトニングを受けるのがおすすめです。

歯科のクリーニングの種類

歯科のクリーニングにはいくつかの種類があります。

・スケーリング（歯石取り）

スケーラーとよばれる器具を用いて、歯石を除去します。
歯石は歯垢が硬くなったもので、歯ブラシによるブラッシングや通常のクリーニングでは落とすことが困難です。

・PMTC

PMTCはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、日本語にすると「専門家による機械的歯面清掃」のことです。
専用の機器とフッ化物入りの研磨剤を使って、歯磨きでは落とせない汚れを中心にすべての歯面の清掃と研磨を行います。
汚れを落とすだけでなく、歯の表面を研磨することで、汚れが再付着しにくい状態に整えます。

・エアフロー

エアフローは、パウダー状の粒子をジェット水流で歯の表面に吹き付けて、歯垢や着色汚れを落とすクリーニング方法です。
器具が直接歯に触れないため、歯や歯ぐきに負担をかけることはありません。
歯周病の症状がある場合でも使用することが可能です。

また、微粒子パウダーは歯ブラシが届きにくい歯と歯の間や被せ物の周りにも入り込みます。
そのため、器具が届かない場所や歯周ポケットの内部の汚れを取り除くこともできるのです。
矯正器具やワイヤーの間にも入り込めるため、矯正中の方にもおすすめのクリーニングです。

毎日の歯磨きは「予防」の基本

歯科のクリーニングによって予防効果を高めることができますが、歯科のクリーニングだけではむし歯や歯周病を予防することはできません。
定期的にクリーニングを受けることに加えて、毎日の歯磨きの精度を高めることが大切です。

歯磨きが必要な理由

歯磨きで落とせる汚れは、食べもののカスや歯垢（プラーク）です。
食べもののカスは歯に付着しているだけで、軽い力でブラッシングすれば取り除くことができます。
けれども、歯磨きが不十分で、食べもののカスをお口の中に残してしまうと、食べカスをエサに細菌が繁殖し、歯の表面にこびりつくようになるのです。
そうなると、ブラッシングだけでは取り除くのが難しくなってしまいます。

食べもののカスは、食後数時間で歯垢（プラーク）となります。

汚れが落ちやすい段階で落とすためには、食後の歯磨きを習慣にすることが大切です。

効果的な歯磨きのポイント

自己流の方法で歯を磨いていては、しっかりと汚れを落とせていない可能性があります。
歯を磨くときは、次のことに気を付けましょう。

・食べたら磨く

「食べたら磨く」を徹底しましょう。
外出先などで思うように時間が取れない場合は、うがいをするだけでも何もしないよりは効果があります。

また、寝る前の歯磨きは、特に時間をかけて丁寧に行いましょう。
なぜなら、睡眠中は唾液の分泌が低下するからです。
唾液には、お口の中の汚れを洗い流したり、細菌の動きを弱めたりする働きがあります。
唾液の分泌量が減って細菌が増殖しやすい環境となるため、細菌のエサになる食べかすをお口に残さないことが大切なのです。

・汚れが溜まりやすい場所を意識して磨く

しっかり歯を磨いているつもりでも、磨き残しが多くなる場所があります。

・歯と歯の間
・奥歯のかみ合わせ
・歯と歯ぐきの境目
・歯が重なっている部分
・生えかけの歯

などは、特に丁寧に磨きしましょう。

・1本1本を丁寧に磨く

歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間にあてて、1ヶ所につき20回を目安に、小刻みに動かして磨きましょう。
鉛筆のように持ち、軽い力で磨くのがポイントです。

・自分に合う歯ブラシを使用する

お口の大きさによって、適切な歯ブラシは異なります。
どのような歯ブラシがよいかは、歯科医院でたずねるとよいでしょう。
また、定期的に歯ブラシを交換することも大切です。
月に一度、交換する日を決めておくのがおすすめです。

・補助用具を活用する

歯ブラシ1本だけでは、落とせる汚れに限りがあります。
特に、歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは、6割程度しか取り除けないことがわかっています。
デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、汚れの除去率を大幅に上げることが可能です。

参考：神奈川県「今日から始めるすき間ケア」より >

また、奥歯の溝や歯の裏側、歯と歯ぐきの境目には、毛束が1つになった「タフトブラシ」を使うことで汚れを効率的に落とすことができます。

お口の状態がお一人お一人で異なるように、適切な磨き方も異なります。
お口に合わせた磨き方がを身につけることで、効果的に汚れを落とすことが可能です。
適切に歯を磨けているかどうかは、歯科医院でチェックしてもらった上でアドバイスを受けるのがよいでしょう。

歯磨きと歯科のクリーニングの併用で健康な状態を維持しましょう

むし歯や歯周病を予防するためには、歯磨きと歯科のクリーニング、どちらも必要です。
歯科のクリーニングは、定期検診と合わせて行うのが基本です。
お口の状態によってことなりますが、一般的には、年に数回、３〜4ヶ月に1度のペースでの検診を推奨しています。

当院の定期検診では、歯科のクリーニング以外にも、

・お口のチェック
・ブラッシング指導
・フッ素塗布

を行っています。

むし歯や歯周病は初期の段階では自覚できる症状がほとんどなく、気付かない間に進行していることも少なくありません。
定期的に検診を受けることで、むし歯や歯周病を早期に見つけて、すぐに対処することが可能です。

歯科医院は歯が痛くなってから通うところとお考えの方もいらっしゃいますが、症状が出る前から予防に取り組むことで、痛い思いをすることなく、健康な状態をキープすることができます。

また、お口だけでなく全身の健康にもよい影響をおよぼします。
特に気になる症状や痛みがないのに、定期検診や歯科のクリーニングを受けるのは、時間と費用がもったいないという考え方もありますが、定期検診に行かずにむし歯や歯周病が進行してしまうと、治療のための通院が必要です。
むし歯や歯周病が悪化すると、通院の回数が多くなり、その分費用もかかります。
定期検診に通って予防に取り組み、健康な状態を維持することができれば、将来的な医療費の負担を抑えることができるでしょう。